外務省海外安全情報
注意喚起:特殊詐欺被害の防止について
【ポイント】
●当館管轄州内において、複数の特殊詐欺事件の発生を認知しています。
●身に覚えのない話をされた場合は、必ず相手の身分や所属先を確認し、当該機関が実在するかどうか、ご自身で調査をしてください。
●金銭等のやり取りをする前に、必ず捜査当局やご家族・ご友人等に相談いただく等、慎重に対処してください。
【本文】
1 特殊詐欺事件の概要
最近、当館管轄州内において、在留邦人の方が巻き込まれる複数の特殊詐欺事件が発生しました。事件の概要は次のとおりです。
(1)事件1
ある日、被害者宛に「クレジットカード会社職員」、「FBI捜査官」、「検事」等を騙った電話があり、相手方は応答した被害者に対して、「大きな犯罪組織の捜査において、あなたの名前が容疑者リストに挙がっている」「このままでは逮捕され、長期間拘束される」等と説明して不安をあおり続けました。その上で被害者は、早期解決のために必要な手続きとして、資金を一つの口座にまとめ、最終的には全額、仮想通貨に変換することを求められました。
なお、相手方は被害者との電話でのやりとりの際に、「犯罪組織から報復を受ける可能性が高いため、家族を含め誰にも相談しないこと」「安否確認と近況報告のため、毎日定期的に連絡をすること」を被害者に求めてきたとのことです。
(2)事件2
「当地裁判所職員」を騙った電話があり、相手方は被害者に対して、「陪審員として選出されたにも関わらず、裁判に参加していないため、あなたは起訴される」と不安をあおり、早期解決のために、指定の事務所に設置されているATM機から違反金を支払うことを求めてきました。
ここでも、相手方は被害者に対し、「電話を繋げたままにすること」「今から指定の場所に赴き手続きをとること」を求めてきたとのことです。
2 被害回避のポイント
(1)相談する
詐欺の手口は、年々、複雑かつ巧妙化しており、様々な方法で被害者を信用させ、金銭を騙し取ろうとします。過去には、マッチングアプリを使用したロマンス詐欺やオンラインショッピングを装ったフィッシング詐欺等の報告が寄せられています。「自分は騙されないから大丈夫」と油断することのないようにお願いします。
この種の特殊詐欺被害を防止するためには、家族を含めた第三者の冷静な判断が有効な手段の一つです。身に覚えのない話をされた場合、ご自身で調査を行い、当局に話の信憑性を確認したり、ご家族・ご友人等に相談したりする等、慎重に対処してください。過去の事例からも、犯罪組織は「電話を繋げたままにする」「電話を切っても、定期的な連絡(行動チェック)を課す」「早期(今すぐ)に行動することを求める」等、被害者の動きや思考をコントロールしようとする傾向があります。
相手から「誰にも相談してはならない」とする説明を受けた場合は、詐欺を疑ってください。
犯罪組織は「金銭での支払い」「仮想通貨での支払い」「金や銀での支払い(指定場所への郵送)」を求めるほか「銀行口座や仮想通貨アプリのパスワードの共有」を迫ってきます。これら支払いや共有をする前に「本当に大丈夫なのか」と考え、誰かに相談するようにお願いします。
(2)自ら調べる
着信画面に表示される電話番号が偽装されることも常套手段の一つです。相手が当局機関員や日本政府職員等を名乗っていても、安易に信用せず、また、相手が指定する電話番号や住所、転送先も簡単に信用しないようにしてください。可能であれば「自分から電話をかけ直すため、所属機関と住所・電話番号を教えてほしい」と提案し、ご自身で「当該機関が実在するのか」「電話番号や住所は間違いないか」を確認してください。
3 当館への連絡
特殊詐欺が疑われる事件に遭遇した際には、当館までご連絡をお願いします。
【関連情報】
FBI(米国連邦捜査局)HP:Common Frauds and Scams
https://www.fbi.gov/how-we-can-help-you/scams-and-safety/common-frauds-and-scams
在ナッシュビル総領事館
1801 West End Avenue, suite 900
Nashville, TN 37203
615-340-4300
Website: https://www.nashville.us.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
※「在留届」を提出した方で、同居家族や住所等による変更、帰国、当館管轄州(AR,KY,LA,MS,TN)へ転居された方は、以下のURLより変更、帰国又は転出届の提出をお願いします。
https://www.nashville.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/zairyutodoke.html
※ 災害や騒乱等が発生した際、ご家族やご友人、同僚を守るため、一人でも多くの方に安全対策に関する情報が届くよう、在留届(3ヶ月以上の滞在)の届出、又はたびレジ(3ヶ月未満の滞在)の登録を、お知り合いの方や出張者・旅行者にご案内いただくようお願いします。以下のURLより、在留届の届出又はたびレジ登録が可能です。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/
出典:外務省海外安全情報オープンデータ
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/html/opendata/
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