外務省海外安全情報
【安全対策情報】上海及びその周辺地域に渡航又は滞在することを予定されている皆様へ(注意喚起)
【ポイント】
●上海及びその周辺地域に渡航又は滞在することを予定されている皆様に、注意点等を下記のとおりお伝えします。
●年末に向かうこの時季、出張者や旅行者が増加することに伴い、例年、各種トラブルに巻き込まれたり、事故や病気による入院等の報告に接する機会が増える傾向にあります。十分ご注意ください。
●渡航及び滞在の際は、感染症予防にも十分ご留意ください。また、突然の体調不良や入院等に備え、十分な保障内容の海外旅行傷害保険への加入を是非ともご検討願います。
●すでに中国に在留中の皆様におかれては、この領事メールの情報は同居家族の方にも共有をお願いします。また、同居家族の方が別途のメール受信を希望される場合は、在留届(メールアドレス)の更新登録をお願いします。
【本文】
1 渡航に際しての基本的な注意事項
(1)パスポートの携帯、貴重品の管理に関する注意
中国では、16歳以上の外国人はパスポートを常に携帯する義務があります。
パスポートをなくした場合、新たに発給を受けるには時間と手間を要します。新たなパスポートを取得した後、現地公安局(中国の出入境管理局)の開局時間内に同局に出向いて手続きを行う必要もあることから、週末を含め中国の公的機関が休みとなる期間中にパスポートをなくした場合は、出国まで通常よりも長い時間がかかります。
外出の際はできる限り必要最小限のものを持ち歩くようにし、特にパスポートや財布、クレジットカード、携帯電話などを含む貴重品はバッグなどにまとめて収納せず、分散して身につけるなどの対策を講じ、人の集まる場所では、バッグ類は目の届く場所で確実に保管するなど、紛失・盗難防止に努めてください。
(2)海外旅行傷害保険への加入
渡航及び滞在の際は、健康管理にも十分ご留意ください。気温が下がり乾燥する季節は特に、マスクの装着や外出後の手洗い、手指消毒の励行といった感染症対策を十分に行うようにしてください。
なお、突然体調を崩して入院してから、あるいは不測の事故などに巻き込まれてから、十分な保障内容の保険に加入していなかったことを悔やまれる方やそのご家族が少なくありません。不測の体調不良、入院等を想定し、それらに備え、十分な保障内容の海外旅行傷害保険への加入を是非ともご検討願います。
(3)その他
航空機内(トイレ等)での喫煙等、不適切行為を指摘され、到着地の空港において官憲に身柄を拘束される事案が生じています。渡航・滞在中も、ルールは徹底して守るようにしてください。
2 中国滞在中の注意事項
(1)市街地、観光地、遊園地等大勢の人が集まる場所における注意事項
中国人は日本人の言動に敏感です。我々自身外国人であることを意識し、常に見られているという意識を持ち、一定の緊張感をもって周囲に気を配りながら節度ある言動を心がけてください。特に大勢の人が集まる場所では、不審者の接近等、周囲の状況にくれぐれも留意し、特にお子様連れの場合には複数人で外出するなど、安全確保、防犯対策に努めてください。
あらためて、以下の点に十分ご留意いただくようお願いします。
○中国の文化や慣習を尊重し、現地の方と接する際には言動や態度に注意する。口論や喧嘩は絶対に避ける。
○日本人同士で集まるときは常に周囲に配慮し、大声を出したり、日本人であることをことさらに主張したりするような言動は避ける。大勢の人が集まる場所では特に注意する。
○少しでも不審に感じる人物や集団等を見かけた際には速やかに距離をとり、その場を離れる。
○身の危険を感じるなど急を要する場合は、躊躇することなく公安(警察)に通報する。
(2)写真撮影等に関する注意
中国では、軍事関係施設をはじめ、空港、海港、鉄道といった国境管理施設などの公的施設を被写体とする写真・動画撮影が厳しく制限されています。街頭デモなどの政治活動や、政治スローガンが記されたポスター・掲示板などの撮影も取り締まりの対象になります。また一部の観光地、博物館・資料館や美術館等においても撮影が制限されている場所があります。撮影した対象が国家機密に触れると判断された場合、当局により身柄を拘束される例もあります。(スケッチも撮影同様、取締り対象になるおそれがあります。)
写真・動画の撮影等に際しては、撮影の可能な場所や被写体なのかを事前によく確認することが肝要です。
(3)「ぼったくり」被害への注意
上海市内では、マッチング・アプリで知り合った現地人とみられる女性と待ち合わせた男性が、女性に誘われるまま同行した飲食店等で高額な料金を請求される、いわゆる「ぼったくり」被害の報告があとを絶ちません。路上で声をかけられ、これに同行して被害に遭う例も散見されます。背景不明な人物の誘いには絶対に乗らないようにしてください。また、マッチング・アプリの利用はリスクを伴いますので十分ご注意ください。
万一被害に遭った場合は、まず所轄の派出所に届け出るようにしてください。
(4)飲酒に関する注意
例年、特に冬季は、飲酒事故(急性アルコール中毒や吐瀉物による窒息死亡事故)が多発します。また、泥酔し、旅券等の貴重品を紛失したり、交通事故に遭ったり、あるいは飲食店で他の客と口論となり、喧嘩になって負傷したり(させたり)といったトラブルも発生しています。健康管理にも留意し、常に節度ある適度な飲酒を心がけるとともに、他人への(飲酒の)強要は絶対にしないように注意してください。
なお、前述のとおり、一般的に中国人は日本人の言動に敏感であり、また日本語の罵り言葉が広く知られていることもあり、飲酒時の日本人同士のやりとりが思わぬトラブルに発展するようなこともあります。喧嘩して相手に怪我をさせれば犯罪者です。トラブルを起こさないよう(恨みを買ってトラブルに巻き込まれないよう)注意してください。
(5)健康管理
冬季は、入院、あるいは死亡の報告が増える傾向にあります。その多くは心筋梗塞や脳梗塞です。感染症予防に努めながら、バランスのよい食事と適度な運動を心がけストレスをためず、そして節度ある飲酒を心がけるようにしてください。また、治療中の病気は確実に治療を継続してください。
(6)交通安全対策
交通事故に巻き込まれる危険性が各所に存在しており、事故の報告もあとを絶ちません。
EVや電動バイクの多い上海では、走行時の音が静かなため、歩行中、あるいは自転車を運転中に各種車両の接近を認識しにくい点や、中国では赤信号時に右折車の進行が可能となっているなど日本と異なる交通ルールもあり、十分な注意が必要です。信号を守る、タクシーへの乗車時も必ずシートベルトを着用するなど、交通ルールを徹底して守り、歩道歩行中や青信号時の道路横断中、あるいはタクシーの降車時等も決して油断することなく、左右あるいは後方から近づいてくる車両にも十分注意するようにしてください。「歩きスマホ」は絶対にしないでください。
(7)お仕事や留学などで中国国内に1か月以上滞在(を予定)される皆様へ
ア 適切な居留許可、就労許可等の取得について
適切な居留許可や就労許可等の取得を怠った、あるいは資格外の活動を行ったなどとして当局の処分を受ける(最長15日間の行政拘留や罰金の支払い、強制退去処分等を科される)事案が発生しています。十分ご注意ください。なお、各種の許認可手続きは、市、省により異なります。適正な滞在資格について御不明な点のある方、また、市、省を越えて横断的に何らかの事業に従事なさる方は、所属法人や団体等を通じ、あらかじめ所管の出入境管理局にご相談されるようおすすめします。
(参考:https://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000839.html )
イ 臨時宿泊登記について
中国では、出入境管理法において、「外国人がホテル等の宿泊施設以外のその他の住所に居住あるいは宿泊する場合、投宿・入居開始から24時間以内に本人或いは宿主がその地域を管轄する公安機関にて、登記手続きをしなければならない。」とされています。この「臨時宿泊登記」を怠ると罰金が科せられます。
(ア)現在の登録居住地以外の場所に滞在し、その後、登録居住地にお戻りになられた場合(一時帰国を含みます。)
(イ)日本から来たご家族やご友人をご自宅に泊める場合
これらはそれぞれ原則として、その都度最寄りの公安局派出所にて「臨時宿泊登記」を行う必要があります。一時帰国を予定される方や中国国内に滞在中でご家族やご友人をお迎えになられる方は十分ご留意願います。ご不明な点等ございましたら、管轄の派出所、または中国出入境管理局相談ダイヤル「12367(日本語可)」までお問い合わせください。
(参考:https://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/files/100541398.pdf )
3 下記の情報も併せご参照願います。
【安全の手引き】(在上海日本国総領事館ホームページ)
https://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/files/100484776.pdf
【中国の安全対策基礎データ】
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_009.html
【外務省スポット情報(中国):「中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利80周年」記念にあたっての各種行事やイベント等に関する注意喚起】
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2025C031.html
【海外安全 虎の巻 ~海外旅行のトラブル回避マニュアル~】
https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/toranomaki.pdf
【ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル】
https://www.anzen.mofa.go.jp/anzen_info/golgo13xgaimusho.html
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_009327.html
【特殊詐欺事件に関する注意喚起(加害者にならないために)】
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2023C035.html
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この情報は、在留届および「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されています。情報は同居家族の方にも共有いただき、同居家族の方が別途のメール受信を希望される場合は、在留届(メールアドレス)の更新登録をお願いします。
緊急事態が発生した際、ご家族、ご友人、同僚を守るため、一人でも多くの方に安全対策に関する情報が届くよう、在留届(3か月以上の滞在)の届出、またはたびレジ(3か月未満の滞在)の登録を、お知り合いの方や出張者・旅行者にご案内願います。
●在留届・たびレジ登録(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/https://www.ezairyu.mofa.go.jp/ORRnet/ )
(連絡先)
○在上海日本国総領事館
(管轄地域:上海市、江蘇省、浙江省、安徽省、江西省)
住所:上海市長寧区万山路8号
(別館 領事部門)上海市長寧区延安西路2299号 上海世貿大厦13階
電話:(市外局番021)-5257-4766(代表)
国外からは+86-21-5257-4766(代表)
ホームページ:http://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/
出典:外務省海外安全情報オープンデータ
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/html/opendata/
本ページに記載の情報の内容については情報発信元の外務省・大使館・領事館等にお問い合わせください。

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